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トリコ 250 ネタバレ [トリコ ネタバレ]

劣悪な環境の下にある『グルメ界』には稀に起こる大気の渦がある。
王者と呼ばれる強豪が相見える時、
その場所を中心として大気は震え、渦を巻く。
その名も”エンペラーリング”!

グルメ界の屈強な猛獣たちも近づかない渦…、
手の出せない渦…、本日の渦は…、
『グルメ界』でも屈指の渦は…、
巨大さーー、”引力”を持っている。
立ち入り禁止の渦に引き込まれた猛獣の運命は…、
”マイナリティーワールド”で死に向かい、
”ハングリースペース”で食いちぎられる。

一龍
「ま…、まさか…、自ら命を絶ち…、
 ”死”へ向かうとはのぅ…。恐れ入ったぞぃ…。」
ミドラ
「きさまは少数派の影響を体内でコントロールしている。
 それを…、真似させてもらった…、力技だがな…」
一龍
(”マイナリティーワールド”解除ー!)
ミドラ
「ぐおはっ!」
そう叫んで、大量の血を吐き出す。
一龍
「解除すれば…、自ら心臓に与えたダメージは…、
 そのまま”多数派”となって襲いかかる…。」
ミドラ
「はーー、はーー。フン、言ったはずだ!」
そう言うと、一龍の残っていた左腕も食い破られる。
一龍
「ぐぅ…!」
ミドラ
「ここからは私の時間だと…。」
一龍
(これは…、)
「万物をすべて”餌”と語ったお前の舌は…、まさか…」
ミドラ
「”ハングリートング”が食らったのは”物体”だけではない…。
 その空間の”大気”をも飲み込んでいる…。
 真空となったその軌道上に発動したのは…、
 見えない『王食晩餐』ーー、その名も”ハングリースペース”!!
 まるで罠のように待ち伏せ、軌道上に触れた獲物を喰い漁る…。
 そして、一度触れた獲物の味を覚え…、今度は自ら襲いかかるのだ!!」
するとハングリースペースは一龍の体のあちこちを喰い破る。
一龍
「ぬぅぅ…!」
ミドラ
「クックックッ、防いでみろ…。無理だろうな…。
 あらゆる物質をも食い散らかし排除したその空間には、
 少数派も多数派も存在しない…。」
(あるのはただ…、”食欲”という止まらない欲求のみーー!!)
さらに喰い破られる一龍。
一龍
「喰らい続けて尚…、腹がふくれて尚…、お前の食事は終わらぬか…、三虎…!」
ミドラ
「終わらぬ…!私の…食欲は治まらぬ…!」
(決して…腹の底からは…満たされぬ。
 飢えていた…。ただひたすら…空腹だった…。)

そして、ミドラの過去の回想に場面は移る。
ナレーション
「強い光を求めれば、その分黒い影も生まれる…。
 アカシアが発見した『グルメ細胞』により、
 人間界の食のレベルは一気に上がり…、飽食の時代に拍車がかかった…。
 だが皮肉なことに、それにより勃発した…”グルメ戦争”ーー。
 小さな隣国同士の食の奪い合いが世界中に飛び火したのだ。
 戦争は泥沼の一途をたどり…、
 世界中には数え切れない数の敗戦国と難民があふれた…。

 そんな飢餓の村に生まれたのが三虎だった…。
 三虎が生まれ落ちたのは硬いワラの上、
 だがそこから抱き上げられることはなかった…。
 真の貧困と空腹はーーー、人から常軌を奪う…。
 三虎は…、最初から家畜の餌として生まれたのだ…。

 「食う者」と「食われる者」…、「捕食者」と「餌」…、
 この世にいるのはその2者のみーー、
 三虎は…”前者”ーー、生まれつきの…、天性の…『捕食者』だった。
 家畜にしがみつき、その乳を吸い続けたのだ。

 凶暴な赤毛ブタに食われなかったこの赤ん坊を人々は異質の存在として畏怖れ…、
 排除しようとした…。

 三虎にとってすべてが敵だった。
 幼い頃の記憶は「殺されかけたこと」と気を失いそうになる程の「空腹」…、
 この二つだけだった…。
 時には樹をかじり砂も食べた…。
 三虎が学んだたった一つのことはーー、
 『食材は与えられるものではない!!
  自ら奪い取るものだ!!
  そうでなければ…、死んでしまう…。」

 戦争は終わる気配を微塵も見せず…、食糧難はさらに激化ーー、
 天性の捕食者も…、奪い取る食材が無ければ為す術なし。
 空腹はーー、限界に達していた…。」
そして、ついに倒れるミトラ。
それをたまたま見つけるフローゼ。




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